歌詞集
賑わう街から人影が ひとつ ふたつと消える頃
名残惜しさを振り切るように
遠くの空がゆっくりと 朱色に染まってゆく
始発電車はもう間もなく このホームに着くみたい
「先に帰るよ」って君は 見たこともないような笑顔で
改札口まで見送って またね と軽く手を振った
約束なんてしなくても 必ず すぐに会えるから
千鳥足 夢の中 並んで歩く ふたつの影
重なっては また離れ ここはまだ夜のしじま
下手くそな鼻歌のメドレーは古い歌ばかり
ずいぶん時は流れたものですね
ああ いつまでも いつまでも
ここで こうして いたいな
出発の合図が聞こえる 眠い目をこすりながら
どちらからともなく繋いだ その手はとても冷たくて せつない
賑わう街から人影が ひとつ ふたつと消える頃
名残惜しさを振り切るように
遠くの空がゆっくりと 朱色に染まってゆく
憧れて 夢の中 並んで奏でる ふたつの音
重なっては すぐ消えて ここもまだ旅の途中
刻まれた足跡のメロディは全部あなた
ずいぶん愛を感じたものですね
ああ いつまでも いつまでも
いつまでも いつまでも いつまでも
ここで こうして いたいな
痛いよ
賑わう街から僕たちが ひとり ふたりと消えた頃
名残惜しさを包み込むように
遠くの空がゆっくりと 朱色に染まってゆく
始発電車はもう間もなく このホームに着くみたい
「先に帰るよ」って君は 見たこともないような笑顔で
改札口まで見送って またね と軽く手を振った
約束なんていらないよ 必ず 見つけ出せるから
またね
またね
またね
作詞:やなせなな
配信シングル『暁-akatsuki-』(2025年)収録
©Studio Tabby
眠れない夜は お話をしてよ
大きな目で君が見つめてる
今宵はどちらにまいりましょうか
ふたりきりの旅がはじまるよ
月のうさぎに会いに行こうか
おみやげチョコレート 忘れないでね
手と手しっかりつないだら
ふわり夜空でダンスしましょう
眠れない夜は うたを歌ってよ
そんなこと言って もう 君はうとうと
今宵はどなたに届けましょうか
寒い冬にママが誓った愛を
雲の上まで会いに行こうか
パパに見せたい たからものだよ
その手でぎゅっと抱きしめて
あの日のパパによく似てるでしょう
パパの星まで飛んで行けたら
君に見せたい たからものだよ
その手でぎゅっと抱きしめて
いつでも君のそばにいるでしょう
眠れない夜は 涙をふいてね
いいこ いいこ 大きなてのひら触れる
三人の旅は あしたもつづく
作詞:やなせなな
アルバム『夜が明けるよ』(2016年)収録
©Studio Tabby
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傷ついたつばさでは
もう空は飛べないと
あきらめて 踏みしめた
冷たい冬
春待つペンギン
おぼつかない足どりで
とぼとぼ
海へ 向かおうか
わたしは 魚になれないけど
胸に ほんの少しの勇気を
目をあけてごらん
夢はつづくよ どこまでも
ここは ひろい ひろい空の鏡
風を切って 涙を泳ぐよ
ぼろぼろのこころでは
もう恋はできないと
決心は 閉じこめた
ひとりゆく
春待つペンギン
さみしさにも慣れたころ
とつぜん
君と 出会った
わたしは やさしくなれないけど
胸に ほんの少しの勇気を
手をのばしてごらん
触れたら 君はあたたかい
春よ きっと訪れるでしょう
愛を知って 空にうたうよ
わたしは 誰にもなれないから
胸に ほんの少しの勇気を
愛を知って 君にうたうよ
作詞:やなせなな
笑顔の下に隠している
癒えない傷は 僕のもの
心の奥は 閉ざしたはずなのに
ほんとうは いつだって
君のことを待ってた
からだの奥に芽生えてくる
か弱き叫びは 誰のため?
力を持たない この手 のばして
せめて 今 ここで
君の涙に触れるよ
たとえ 背中を 向けられたとしても
君の痛みの 身代わりになれなくても
いつか その手が 僕を傷つけても
臆病な僕らは 光に包まれている
気づいてよ 届くよ
気づいてよ つながるように
僕らは きっと おぼえているだろう
消せない傷は そのままに
力を失くしても 手と手 重ねて
せめて 今 ここで
せいいっぱい 君を想うよ
作詞:やなせなな
訪ねるひとは ずいぶん減ったな
メニューは ひとつ あとはやめたんだよ
あの頃は まだ コンビニもなくてさ
ここで 悪ガキが 見果てぬ夢 語ってた
説教なんて できるがらでもないし
ときどき ただ 頷くくらいで
気のきいた 冗談ひとつ 言えなくて
隣りで 俺も 同じ夢 見てた
忘れもん 預かったまんま
時は流れ流れて 町も人も変わるさ
孫が描いた じいちゃんの似顔絵
俺も ずいぶん 歳をとったもんだな
あいつら 今ごろ どこで どうしてる
おやじ オムライスくれよ って ある日
もう出してないよ 何度も言ってるのにさ
頼むよ どうしてもって
スーツ姿の中年男 やけにしつこくて
もう一度だけ 食わせてくれよ
あんなうまいもん ほかに見つからないんだよ
しょうがない 特別だ
とっておき あの日の看板メニュー
目をつぶっても作れるさ
忘れもん 預かったまんま
時は流れ流れて 町も人も変わるさ
ひとくち食べて いきなり泣いた
あんたも いろいろあったんだろうな
説教なんて できるがらでもないし
相変わらず 頷くくらいで
気のきいた 励ましひとつ 言えやしない
咳払い ごまかして 涙は のみこんだ
作詞:やなせなな