歌詞集

2020-05-25 09:00:00

さくらの花を見ると ただ泣けて来る
あなたとお別れした 春がまた巡り来る
さよならも言わないで どこへ行ったの
呼びかけても あなたは帰らない
花びら ひらり 春風に舞うだけ

置いてきぼりの わたしに気づくたび
立ち止まり 振り返る あなたを憶えている
しあわせな日々を 忘れ去るまで
さくらは わたしの 大嫌いな花

さくらの花を見ると まだ泣けて来る
込み上げる哀しみに 思わず立ち尽くせば
二度と会えないはずの あのひとが
坂道 振り向くと見送っていた
きれいなさくらに姿を変えて――

ああ あなたはずっと
そばにいてくれたんだね
涙に散りかかる
やさしい花吹雪

置いてきぼりの わたしはひとりきり
色あせることない 想い出を数えた
いのちは散り逝く さだめにあっても
あなたは わたしの たいせつなひと

ありがとう
ありがとう
いつかまた会える
さくらは わたしの 大好きな花


作詞:やなせなな
アルバム『願い』(2009年)収録
©Studio Tabby

★関連動画はコチラ

20200810_130210.jpg

2020-05-24 09:00:00

孤独な大地の上 闘いながら立っている
あたしときたら
まるで 砂漠のさぼてん

自分を守るために トゲを生やして来たんだ
君と出会うまで
気づくこともなかった さみしさよ

どれほど求め合っても
変わらない愛 なんて
どこにも 見つけ出せない
ことばも からだも
どんな立派な誓いでさえも
心は縛られないさ

だから 怖くて
さよならが 怖くて
いっそ ひとり胸を張るふり
してた だけ

かわいた大地の上 君の愛の雨が降る
打たれてわかった
なんて 愚かなさぼてん

誰かを守るために 傷つくこともあるんだ
君が教えてくれた
かけがえのない やさしさよ

だけど 怖くて
ひとりぼっちは 怖くて
愛には うわのそらのふり
してた だけ

孤独な大地の上 素直になれず立っている
あたしときたら
なんて 面倒なさぼてん

それでも大地の上 やさしい雨は降っている
ほんとうはずっと
君のこと待っていた はずなのに

あたしの心の中 やさしい雨が降っている
強がり やめても
今は まだまだ さぼてん


作詞:やなせなな
アルバム『願い』(2009年)収録
©Studio Tabby

★関連動画はコチラ


20200810_130210.jpg

2020-05-23 09:00:00

輝く星に 願いをかけた
それは決して許されぬ夢
行く当てのない想い ひとひら
天つ空へ昇ってゆく

互いの名も知らぬ頃
不意に重なり合う まなざし
刻まれてゆく面影は
やがて開く 夏の花

迷い漂う 恋の行方占い
たどる星座
今宵も遠く焦がれる星は
人知れず 睦み合う

はじめて交わす 口づけのあと
見上げる夜空に咲いた花火
甘い痛みは うたかたの夢
天の川に散り 流れる

この胸 満ちてゆく愛
不意に溢れ出した せつなさ
遥か遠い影に怯え
散り急ぐ 宵待ちの花

そっと紙を撫でる
あなたの指先が紡ぐ うた
今宵もただ酔わされて
この身 ゆだねて揺れるだけ

輝く星に 願いをかけた
それは決して叶えられぬ夢
儚く消える誓い ひとひら
天つ空へ昇ってゆく

輝く星に 願いをかけた
それは決して許されぬ夢
行く当てのない想い ひとひら
天つ空へ昇ってゆく


作詞:やなせなな
シングル『蝶々/七夕』(2007年)収録
©Studio Tabby

★動画はコチラ

やなせなな 歌詞「蝶々」


2020-05-22 09:00:00
やなせなな 歌詞「蝶々」

お願い
どうかその手で わたしを捕えてください
かなしい恋に怯える
背中の羽などかまわずに
傷ついてもいい

暗がりに息を潜めて あなた
伸ばす指が
ひととき 躊躇った理由 教えて
ねえ
誰かと築いた昨日 失うこと
それとも
わたしの明日を奪うことが怖いの?

けれど 今 ここで
儚い夢と知りながら
逃れることなどできない

求め合う
ふたつの孤独

お願い
どうかその手で わたしを捕えてください
永遠に枯れることない花を探し
飛び立つその前に
もう逃がさないで


もしも 今 ここで
うたかたの愛を
それでも共に誓える と 言うのなら

重なるよ
ふたつの孤独

お願い
その鋭い針で わたしを貫いてください
離さないで
恋を失う
心の傷などかまわない
引きちぎれてもいい

お願い
どうぞその手で
わたしを
わたしを
わたしを
とらえて
とらえて
とらえて

お願い


作詞:やなせなな
シングル『蝶々/七夕』(2007年)収録
©Studio Tabby

やなせなな 歌詞「蝶々」

2020-05-21 09:00:00

金木犀の花 薫る頃
瞳閉じれば この胸の中
蘇る笛の音 踊る太鼓
あなたが好きだった 祭りばやし

夕闇の中 揺れるちょうちん
あなたとふたり 宵宮参り
幼いわたしの手 引いて歩く
あなたが口ずさむのは 古い歌

時は流れて 変わりゆく町
遠い日は もう戻らないけれど
人波の中 あなたが生きた轍の後を辿り歩く


鏡に映る わたしの顔は
いつしか あなたによく似ていた
幼い子どもの手 握り返し
あなたを真似て歌う 子守唄

時は流れて 変わりゆく町
あなたは二度と戻らないけれど
わたしの中に 確かに残る
轍にも似た証 伝える

金木犀の花 薫る頃
瞳閉じれば この胸の中
蘇るいとおしい面影に
赤とんぼが さよなら と 羽鳴らす

祭りばやしの背中 見送って
今年もまた ふるさとに秋が来る



作詞:やなせなな
アルバム『遠い約束』(2007年)収録
©Studio Tabby

★関連動画はコチラ

yakusoku.jpg


1 2 3 4 5 6 7 8 9