歌詞集
輝く星に 願いをかけた
それは決して許されぬ夢
行く当てのない想い ひとひら
天つ空へ昇ってゆく
互いの名も知らぬ頃
不意に重なり合う まなざし
刻まれてゆく面影は
やがて開く 夏の花
迷い漂う 恋の行方占い
たどる星座
今宵も遠く焦がれる星は
人知れず 睦み合う
はじめて交わす 口づけのあと
見上げる夜空に咲いた花火
甘い痛みは うたかたの夢
天の川に散り 流れる
この胸 満ちてゆく愛
不意に溢れ出した せつなさ
遥か遠い影に怯え
散り急ぐ 宵待ちの花
そっと紙を撫でる
あなたの指先が紡ぐ うた
今宵もただ酔わされて
この身 ゆだねて揺れるだけ
輝く星に 願いをかけた
それは決して叶えられぬ夢
儚く消える誓い ひとひら
天つ空へ昇ってゆく
輝く星に 願いをかけた
それは決して許されぬ夢
行く当てのない想い ひとひら
天つ空へ昇ってゆく
作詞:やなせなな
シングル『蝶々/七夕』(2007年)収録
©Studio Tabby
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お願い
どうかその手で わたしを捕えてください
かなしい恋に怯える
背中の羽などかまわずに
傷ついてもいい
暗がりに息を潜めて あなた
伸ばす指が
ひととき 躊躇った理由 教えて
ねえ
誰かと築いた昨日 失うこと
それとも
わたしの明日を奪うことが怖いの?
けれど 今 ここで
儚い夢と知りながら
逃れることなどできない
求め合う
ふたつの孤独
お願い
どうかその手で わたしを捕えてください
永遠に枯れることない花を探し
飛び立つその前に
もう逃がさないで
もしも 今 ここで
うたかたの愛を
それでも共に誓える と 言うのなら
重なるよ
ふたつの孤独
お願い
その鋭い針で わたしを貫いてください
離さないで
恋を失う
心の傷などかまわない
引きちぎれてもいい
お願い
どうぞその手で
わたしを
わたしを
わたしを
とらえて
とらえて
とらえて
お願い
作詞:やなせなな
シングル『蝶々/七夕』(2007年)収録
©Studio Tabby
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金木犀の花 薫る頃
瞳閉じれば この胸の中
蘇る笛の音 踊る太鼓
あなたが好きだった 祭りばやし
夕闇の中 揺れるちょうちん
あなたとふたり 宵宮参り
幼いわたしの手 引いて歩く
あなたが口ずさむのは 古い歌
時は流れて 変わりゆく町
遠い日は もう戻らないけれど
人波の中 あなたが生きた轍の後を辿り歩く
鏡に映る わたしの顔は
いつしか あなたによく似ていた
幼い子どもの手 握り返し
あなたを真似て歌う 子守唄
時は流れて 変わりゆく町
あなたは二度と戻らないけれど
わたしの中に 確かに残る
轍にも似た証 伝える
金木犀の花 薫る頃
瞳閉じれば この胸の中
蘇るいとおしい面影に
赤とんぼが さよなら と 羽鳴らす
祭りばやしの背中 見送って
今年もまた ふるさとに秋が来る
作詞:やなせなな
アルバム『遠い約束』(2007年)収録
©Studio Tabby
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使い古したコーヒーカップ
柱に残るちいさな傷
いつもと何も変わらぬ朝
でも
足りないものが ひとつ
君はお空になりました
さようならも言わないまま
がらんとした部屋に置き去りの
僕の涙と ピアノ
どんな夢を見ていたの?
いちばんだいじなものは何?
君が奏でた日々 想い
触れる鍵盤は 冷たい
黒い額縁の中から
心配そうに僕を見てる
君にもう一度会いたくて
習い始めた ピアノ
どんな夢を見ていたの?
いちばんだいじなひとは誰?
君が生きた日々 たどり
触れる想い出は あたたかい
耳を澄ませば聞こえるよ
それはやさしい愛のうた
君はもう二度と戻らない
でも僕は ひとりじゃない
遠い青空の上から
心配そうに僕を見てる
大丈夫 笑って聴いててよ
僕のへたくそピアノ
大丈夫 笑って聴いててよ
いつか会えるその日まで
作詞:やなせなな
アルバム『遠い約束』(2007年)収録
©Studio Tabby
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僕らの家の庭先に
願いをこめて植えた種は
あの日 突然壊された夢の下敷きになった
住み慣れた部屋 いとしいひと
当たり前だと思っていた
昨日までのささやかなしあわせが
すべて消えた朝
瓦礫の下に埋もれた
あなたが叫ぶ さよなら
僕にはもう探し出せない
いのち抱え 逃げ惑う
傷ついた街を包むように
静かに降る 今年最初の雪
あなたに背を向けた罪を負って
長い冬を 僕は生きてゆく
瓦礫の下に見つけた
芽吹いたばかりの 種
やがて来る春を信じて
願いが 実を結ぶ
心閉ざす僕を許すように
静かに舞う ふたり夢見た花
冷たい頬の上
行き場のない想いは 溶けて流れた
傷ついた街を包むように
静かに降る これが最期の雪
あなたが眠る場所
祈りを胸に この街で僕は生きてゆく
作詞:やなせなな
アルバム『遠い約束』(2007年)収録
©Studio Tabby
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